2025年6月26日 中建日報
2025年6月26日 中建日報
コンクリート補修全国フォーラム
広島会場約1500人でスタート
「情報とヒント得る貴重な機会に」
コンクリート補修全国フォーラム
広島会場約1500人でスタート
「情報とヒント得る貴重な機会に」
コンクリートメンテナンス協会(徳納剛会長)が主催する「コンクリート構造物の補修・補強に関するフォーラム2025」が6月23日と24日の2日間、広島市中区のJMSアステールプラザで開かれ、今年の全国フォーラムがスタートした。「持続可能な未来を見据えたコンクリート構造物の維持管理」をテーマに今後も全国12会場で開催予定で、各地方整備局や高速道路会社、学識者など多彩な講師が登場。補修・補強に関する最新技術を披露する。
広島フォーラムには、発注者やコンサルタント、施工会社など2日間で延べ約1500人が参加。主催者あいさつで徳納会長(福徳技研)は、コンクリートの老朽化が重要な社会的課題となる一方で、技術者不足やコストの増大が深刻化し、新たな技術についても実務適用が十分に進んでいない現状の問題点を指摘したのち、「本フォーラムでは、最新の維持管理技術や補修手法を詳しく解説するほか、現場で直面する具体的な問題を取り上げ、解決策を共有する。技術者の皆様にとって、最新情報と実務のヒントを得られる貴重な機会となることを確信している」と述べた。
今年のフォーラムは、広島のほか福岡(7月23日、24日)、大阪(8月6日、7日)、東京(8月27日、28日)をメイン会場として2日間の日程で開催。中国地方では11月7日に山陰(島根)フォーラムを予定し、11月28日の東北(宮城)フォーラムが最終日となる。
なお、次回の北海道フォーラム(7月2日)以降の会場についてもHPから随時申込を受け付けている。参加は無料。
広島フォーラムの講演内容と講師は次の通り(敬称略)。
【6月23日】
▽「中国地方整備局管内の橋梁・トンネルの老朽化状況」=佐々田敬久(中国地方整備局道路保全企画官)▽「セメント産業の持続的発展への貢献とセメント系補修材が果たす役割」=森寛晃(セメント協会)▽「コンクリートの劣化機構を理解して維持管理に活かす」=江良和徳(コンクリートメンテナンス協会技術委員長)▽「非破壊診断を駆使したコンクリート構造物の長寿命化」=鎌田敏郎(大阪大学大学院教授)▽「持続可能な未来へ向かうコンクリート構造物の非破壊検査・点検技術」=真鍋英規(CORE技術研究所)
【6月24日】
▽「本州四国連絡橋における維持管理の取り組み」=竹口昌弘(本州四国連絡高速道路長大橋技術部長)▽「電気化学的防食工法の設計・施工・維持管理」=蛯名仁美(CP工法研究会、エルガード協会)▽「歴史的建造物の保全」=濱崎仁(芝浦工業大学教授)▽「コンクリート構造物の長寿命化における亜硝酸リチウムの役割」=江良和徳▽「コンクリートに生じる変状とその対応」=十河茂幸(近未来コンクリート研究会代表)