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コンクリート構造物の補修・補強に関するフォーラム、コンクリート構造物の補修・補強材料情報
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プレス情報

2013年05月30日 中建日報

宮川京大教授が特別講演|愛知で構造物補修フォーラム

2013年05月30日 中建日報 (一社)コンクリートメンテナンス協会(JCMA、徳納武使会長)は23日、名古屋市の市中小企業振興会館で「コンクリート構造物の補修・補強に関するフォーラム2013 in 愛知」を開催し、コンサルタントや自治体の関係者ら約200人が聴講した。
 論演に先立ち徳納会長(写真)が挨拶し、「当協会は広島で約16年前に発足。広島はアルカリシリカ反応(ASR)や海砂による塩害、山間地では融雪剤による害が多い地域で、そうした厳しい環境の中でコンクリートの補修に取り組んできた」と概要を紹介。「京都大学の宮川先生のコンクリート補修の哲学に影響を受けながら補修技術を高めてきた。そして失敗しない補修工法が少しずつわかってきた」と語り、その一つが亜硝酸リチウムの圧入工法であり、日本ペイント販売の塗膜型剥落防止システムであると指摘。ただ「当協会は工法協会ではなく、最新の有効な補修技術を議論しながら、今回講演の材料・工法も含めて推進していく」と語り、聴講者に協会の活動への参加を呼びかけた。
 フォーラムは補修工法選定の考え方と適応性を中心に行われた。全体が3部構成で、基調講演と位置付けた第1部では、コンクリート構造物補修の名実ともに国内の第一人者、宮川豊章京都大学大学院教授(写真)が「丈夫で、美しく、長持ちする市民社会を~シナリオデザインのすすめ~」と題して講演。宮川氏は関係学会の要職を務め、最近ではプレストレス卜コンクリート学会長を務める立場から、コンクリート構造物補修に関するシナリオデザインについて、最新の知見を交えて語った。
 第2部は、極東興和の工学博土・江良和徳氏が『コンクリートの劣化と補修工法選定の考え方』と題して、塩害や中性化、アルカリシリカ反応(ASR)などコンクリート構造物の主な劣化や各劣化に対する補修工法、よくみる補修役計の事例、補修工法選定の考え方など劣化要因に応じた補修工法選定の考え方、亜硝酸リチウムを用いた塩害・中性化・ASRの補修など亜硝酸リチウムを用いた補修工法などについて解説。また同協会の役割に触れ「補修工法、補修材料は多数存在するが、それらの知識を正しく吸収することが重要で、良い技術は今回の協会フォーラムでも随時紹介していきたい」と語り、効果的な技術を積極的に取り上げ紹介していく考えを示した。
 第3部では、日本ペイント販売の中丸大輔氏が『コンクリート剥落防止と塗膜型剥落防止システムについて』と題して、塗るだけでコンクリート片の剥落を防止できる塗膜型剥落防止工法などの説明を行った。
 同フォーラムは、5月8日の福岡フォーラムを皮切りに、8月8日の札幌フォーラムまで全国25カ所で開催する。6月20日には東京フォーラムを東京・新宿区の飯田橋レインボービルで開催する。参加申し込みや日程などは協会HPに掲載している。