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コンクリート構造物の補修・補強に関するフォーラム、コンクリート構造物の補修・補強材料情報
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2023年7月31日 建設速報社 「コンクリート構造物の補修・補強に関 するフォーラム2023を新潟市の朱鷺 メッセにて開催」

適切な維持管理で脱炭素社会に寄与
コンクリート構造物補修補強フォーラム
300名が講演に耳を傾ける―JCMA

 (一社)コンクリートメンテナンス協会(JCMA、德納剛会長)は7月27日、「コンクリート構造物の補修・補強に関するフォーラム2023」を新潟市の朱鷺メッセにて開催、約300名が参加し講演に耳を傾けた。
 今年度のフォーラムは「コンクリート構造物の健康寿命を延ばし、脱炭素社会の構築に寄与する」ことをテーマに掲げ開催。冒頭にあいさつした德納会長は「セメント製造時にCO2を多く輩出するコンクリートを主要な材料とする建設分野において、カーボンニュートラルへの取組みは喫緊の課題」であるとした上で「適切な補修で構造物の延命化を図ることで、二酸化炭素排出量の多い撤去・新設工事を減らし、脱炭素社会の構築に寄与できる」と提言。「適切な調査や診断、補修設計・補修工事を行うことは維持管理に関わる技術者の責務である」と訴えた。
 講演では、北陸地方整備局の徳橋良幸道路保全企画官が、国土交通行政の最新動向について紹介、国および北陸地方整備局管内の社会資本の老朽化状況を解説した。中でも高度成長期以降に整備された橋梁やトンネル等の社会資本については、今後20年で建設後50年以上経過する施設の割合が加速度的に高くなるとし、北陸管内においては、建設後50年以上が経過した橋梁が10年後には全体の6割弱に達すると指摘した。
 また、さまざまなコンクリート構造物の損傷の実例を示した上で「“点検→診断→措置→記録"というメンテナンスサイクルを構築し、道路施設の長寿命化に繋げることが重要である」と呼びかけた。
 今回のフォーラムで実施したこのほかの公演は以下の通り(敬称略)。
◆コンクリート構造物の健康寿命を延ばすための維持管理の考え方=江良和徳(JCMA技術委員長)
◆電気防食技術と施工実例の紹介=田代賢吉(日本エルガード協会・CP工法研究会)
◆コンクリート構造物の健康寿命を延ばすための亜硝酸リチウムの活用=江良和徳(JCMA技術委員長)
◆コンクリート構造物の調査、診断技術=真鍋英規(㈱CORE技術研究所)
◆コンクリート構造物の健康寿命を延ばすJ-ティフコム=上阪康雄(J-ティフコム施工協会)