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2020年5月18日 日刊建設工業新聞 19年度土木学会賞 功績賞に12氏選定

19年度土木学会賞
功績賞に12氏選定

2020年5月18日 日刊建設工業新聞 19年度土木学会賞 功績賞に12氏選定 | 一般社団法人コンクリートメンテナンス協会
 土木学会(林康雄会長)は2019年度の土木学会賞を決めた。応募255件の中から、功績賞が技術省など全19部門で計115件を選定。応募、受賞件数とも直近5年で最多となる。表彰式は例年、6月の定時総会で行っている。新型コロナウイルスの流行を踏まえ、総会も縮小して開催するため表彰式は中止する。
 土木工学の進歩や土木事業の発達、学会活動に多大な貢献があった会員に贈る功績賞には▽磯部雅彦(高知工科大学学長)▽大町達夫(東京工業大学名誉教授)▽岸井隆幸(計量計画研究所代表理事、日本大学理工学部特任教授)▽鬼頭平三(港湾保安対策機構会長)▽崎元達郎(銀杏学園理事長)▽鈴木基行(東北大学名誉教授)▽清治真人(東京建設コンサルタント相談役)▽高橋和雄(長崎大学名誉教授、長崎大学特任研究員)▽田中正典(JR東日本国際事業本部インド高速鉄道部門顧問)▽辻本哲郎(河川情報センター河川情報研究所長、名古屋大学名誉教授)▽宮川豊章(京都大学学際融合教育研究推進センターインフラシステムマネジメント研究拠点ユニット特任教授)▽六郷恵哲(岐阜大学特任教授<名誉教授>)の12氏を選んだ。
 磯部氏は海岸工学・水工学分野で独創的で完成度の高い研究を展開し、土木工学分野の学術の深化に寄与した。大町氏は土木構造物の耐震安全性に関わる想定・評価の信頼性向上に貢献。岸井氏は都市計画分野で卓抜した業績を上げ、各地域の都市再生プロジェクトにも先導役として参画した。
 鬼頭氏は行政機関や公益法人などで時代のニーズに沿った社会資本行政の推進に尽力した。崎元氏は構造力学や座屈現象などの教科書や技術書を刊行し、学生や技術者の育成に貢献した。鈴木氏は経年劣化したコンクリート構造物の安全性と耐久性向上に関する提言をまとめ、全国の既設構造物の長寿命化に向けた取り組みを後押しした。
 清治氏は公共事業コスト構造改革に取り組むなど、行政運営の改革を強力に推進。高橋氏は災害に関する一般図書を数多く刊行し、災害の全体像を伝える役目を積極的に果たした。田中氏は東北・上越・山形新幹線の整備や東京・新宿の輸送改善や大規模駅改良などに携わり、現在の鉄道網の礎を築くとともに、プロジェクトのスキームや技術を確立した。
 辻本氏は河川の流砂現象の機構解明や河川内に植生が存在する場での水理現象に関する研究で国際的に顕著な業績を上げ、移動床水理学や植生水理学の学術的発展に貢献した。宮川氏は「丈夫で、美しく、長持ち」するコンクリート構造物を実現するため、構造物の性能を時空間で自在に挙動させることのできる生涯シナリオのデザインに必要な研究開発に取り組んだ。六郷氏はコンクリート分野の実務やインフラ点検ロボット技術など新技術の地域実装に貢献した。