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2013年01月28日 中建日報

この人に聞く 一般社団法人コンクリートメンテナンス協会 会長 徳納武使氏
産官学で補修基準統一働きかけ 診断士試験講座合格50%めざす

2013年01月28日 中建日報 道路・橋・トンネルなど老朽化した社会インフラの維持管理は深刻な社会問題として認知され、政府が掲げる国土強靭化などもあってより注目度が増している。そこで、(一社)コンクリートメンテナンス協会会長として亜硝酸リチウム圧入工法の普及だけでなく、技術の底上げや技術者育成などにも力を注いでいる徳納武使氏に近況や活動展開を聞いた。
 -これから補修分野はますます活躍の場が増えると思われます。今後の展開は。
 「機運が高まるのはことだが、発注者・設計者・施工者問わずレベルアップを行うことは絶対に必要なこと。ただ、補修は新設と違い統一された基準がないため、それが全体的なレベルアップを妨げる要因になっているようにも感じている。そこで、産官学で検討の場を設け、勉強会を重ねながら技術基準の統一を図っていくような働きかけを現在進めている。来年度から本格化させていければ」
 -勉強会のメンバーは。
 「当会のほか、一定の知識を有する診断士の集まりである中国地方各県のコンクリート診断士会が中心になってくると思う」
 -技術のレベルアップといえば、来年14日には協会主催で『コンクリート診断士試験の傾向と対策講座』が開かれます。
 「『コンクリート診断士試験合格指南』(日経コンストラクション)の著者で過去には試験問題の作成も手がけられた十河茂幸氏がメイン講師を担当されることもあって、50人の定員枠はほぼ埋まった。今回はHPの中に受講者専用ページを作って講習会の際にパスワードを配布し、試験までの間に質問を受け付ける新たな取り組みも行う予定で、診断士試験は合格率15%程度とされる難関だが、講座を受けられた方については合格率50%を目指したい」
 -『恒例のコンクリート補修・補強に関するフォーラム』も好評のようです。
 「毎回多くの方にご参加いただいており、昨年は全国約20カ所で開催したものを、今年は29カ所で行っていく。特に広島会場では補修業界の権威を講師に迎え、これまで以上に大々的なものを行うべく計画を立てている。また、これまでは内容の半分以上を劣化の基礎的な知識に割いてきたが、今後は亜硝酸リチウムの圧入工法の比率を高め、より特化したものにしようと考えている」
 -最後に、協会で推進されている亜硝酸リチウム工法の近況と展開についてお聞かせください。
 「ひび割れ圧入工法の『リハビリシリンダー工法』はすでに広島県の標準工法と呼べるほどになったし、油圧式高圧注入の『ASRリチウム工法』も順調だ。最も新しい簡易型高圧注入の『リハビリカプセル工法』も今年度3件の施工実績を得た。材料となる浸透拡散型亜硝酸リチウム『プロコン40』の出荷量で言えば昨年度の5tから今年度は30tに増えている。いづれもNETIS登録の技術であり、さらなる普及を図るとともに、建築分野にも広げていければ」